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iPS細胞の発明の意義

iPS細胞の発明の意義

ノーベル賞を受賞したiPS細胞の発明の意義についてお話しします。ノーベル賞を受賞したiPS細胞の発明の意義についてお話しします。

京都大学・山中伸弥教授等による素晴らしい研究成果、iPS細胞についてその意義をお話しします。

iPS細胞の発明の素晴らしいことは、治療不可能になった心臓や肝臓などを新しく作成した臓器に交換する事が可能になった事です。

「人工的に作った臓器を移植する」という20世紀までに人間が夢見た未来の医学が可能になったのです。

天才外科医ブラックジャックもビックリしていると思います。

加齢が原因の黄斑変性症(おうはんへんせいしょう:視界が歪んでみえる等)に対し、理化学研究所・高橋先生(元京都大学医学部准教授)等の手によって人への臨床研究が開始され、その他パーキンソン病や重症の心筋症における人での臨床研究の準備も京都大学、大阪大学、慶応大学等で進んでいます。

臓器移植では、自分のものとは異なる臓器を移植するためにそれを異物と捉え、本来自分自身を守ってくれる免疫機能が拒絶反応を示してしまいます。

これこそが臓器移植の難しい点の1つであり、その副作用を抑えるために免疫を抑える薬を生涯飲み続ける必要がありました。

免疫を抑える事で、感染症にかかり易くなるなど、体の管理に細心の注意が必要になります。

iPS細胞で作った臓器では、その心配がかなり少なくなることが期待されています。iPS細胞で作った臓器では、その心配がかなり少なくなることが期待されています。

唯、iPS細胞は何にでもなり得る細胞なので、ガン化しないように細心の注意が必要になります。

日本の医学研究の素晴らしさを改めて誇りに思います。

iPS細胞発明の意義はこれだけではないのです。

世の中には治療法が見つかっていない病気がまだまだ多く存在します。

何故見付かっていないのか?
それは病気の実験モデルが作れない等で、薬の効き目を見る事が出来ないのです。

薬の開発には、先ず試験管内での研究、その次が動物での研究、それから人での効果・安全性を確認する研究と3段階で実施されます。

人にしか発症しない病気では動物実験が出来ず、だからと言っていきなり人で実験は出来ないので、効き目のある薬を開発する事が大変困難でした。

iPS細胞発明の素晴らしさは動物実験が出来ない病気に対して、薬の実験を人工的に作った人間の臓器の細胞で確認することが出来る事です。 

C型肝炎は人には感染しますが、ネズミ(ラット・マウス)には感染せず、ネズミに感染した実験モデルを使えません。

そのために有効な薬が出来るまでに長く時間が掛かりましたが、2014年~2015年にかけて米国のベンチャー企業が開発した画期的な肝炎ウイルス除去薬が発売されました。

iPS細胞が利用出来れば、もっと早く開発されたかもしれませんね。

今後、iPS細胞で治療困難である病気に対する画期的な薬の開発が期待されます。今後、iPS細胞で治療困難である病気に対する画期的な薬の開発が期待されます。

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