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10.132016
サルコペニアって・・・?
サルコペニアって、最近のニュースで聞かれたことがあるかもしれませんが、馴染みがない方が多いと思います。
医学専門学会で話題になり、厚生労働省も対策に積極的に動き始めています。
それは、加齢によって筋肉が減少してしまうことを言います。
サルコ(筋肉)、ペニア(減少)を意味するギリシャ語から来る造語なので、英語辞典には載っていません。
筋肉の減少と身体の機能低下が連動する事から、両方を確認できる状態を「サルコペニア」と定義して、一躍注目されるようになりました。
大きくは加齢以外に原因が考えられないもの(加齢性サルコペニア)と病気や栄養障害に起因するものに区別されます。
歩く速さ、握力等が診断で用いられますが、今回は特に肝臓病から来るサルコペニアについてお示しします。
肝臓は代謝において最も重要な臓器であり、機能が損なわれると栄養障害をはじめ、多くの病気の原因になります。
特に肝炎から肝硬変になると栄養障害が観られ筋肉量が減ってしまいます。
筋肉は肝臓とともに代謝を行いますが、肝臓が機能低下に陥ると、替わりに一生懸命、代謝機能を発揮してくれます。
医学的には“代償機能を発揮する”となります。
従って、肝硬変で筋肉量が低下すると肝臓は一層悪化してしまう訳です。
もう肝臓の代謝機能を替わりに行ってくれる器官は無くなります。
こんな時には、
を活用します。使われるのはアミノ酸です。
肝臓はエネルギーを作れない状態になっていますから、アミノ酸を使ってエネルギーを作る。
しかし、アミノ酸だけ取るとエネルギーを作った後の燃えカスが多く出来て処理に難渋します。
その時に上手く処理するのが亜鉛なのです。
であることが分かります。
亜鉛は肝臓の細胞増殖、活性酸素の除去、細胞保護だけでなく、代謝の点からも素晴らしい働きをするのです。
高齢になるほど、筋肉量が減ってきています。
因みに、肝疾患のある患者の年代別サルコペニアの発生頻度を示しています。
今回は肝疾患の患者で示していますが、高齢者には多くの病気でサルコペニアは発生しています。
肝臓病だけが特別ではありません。
筋肉が減ったために、返って脂肪が増えて肥満になっているというサルコペニア肥満に気付かない方が多いと言われています。
同じく間違ったダイエットで、筋肉ばかり減って脂肪が増えてしまったという失敗をした方も多いのではないでしょうか!
が大切です。
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