ブログ
2.182015
亜鉛投与による糖尿病患者の血糖値とHbA1cの改善
Quiz.世界で一番人口に対して糖尿病が多いのはどこの国・地域かご存知ですか?
Ans.それは、中東の湾岸地域の人たちです。
理由はいくつか考えられます。
- 土壌がミネラル不足で、緑の野菜を常用食として食べる習慣がない
- 食べ物の味付けが甘く、食べる量も多い
- 近年、特に生活が豊かになり、欧米型の脂肪分中心の食事になっている
これらの他にもありそうですが・・・。
しかし、政府もこの問題に気が付き、ミネラル(特に亜鉛)を取ることで国民医療に寄与できるように研究をしています。日本より亜鉛を使った人での研究は進んでいるようです。
【表1】は、糖尿病患者を亜鉛を使用した人(亜鉛投与)としなかった人(亜鉛未投与)に分けて、血液中の糖の変化を朝の空腹の時と食事をした後で比較したものです。
亜鉛を使った人は、血液中の糖がうまくコントロールされています。
血液中の糖の状態を表す検査値として、HbA1c(ヘモグロビンA1c)と言うのがあります。
HbA1c(ヘモグロビンA1c)って、分かり難いですよね!
血液中に入った糖(ブドウ糖)は血液中では、ヘモグロビンと結んでグリコヘモグロビンになります。何種類かグリコヘモグロビンはありますが、糖尿病と特に関係深いのがHbA1c(ヘモグロビンA1c)なのです。
つまり、HbA1c(ヘモグロビンA1c)を測れば、血液中の糖の状態が分かるわけです。
【表3】は、糖尿病の状態を表すHbA1c(ヘモグロビンA1c)と血液中の亜鉛濃度との関連を示しています。亜鉛を使用して、血液中の亜鉛濃度が高くなっている人は、HbA1c(ヘモグロビンA1c)が低くなっている。
これらが意味する事は、亜鉛によって糖代謝が改善し、血糖値、HbA1cが改善しているという結論です。
他にも同様な結果を示している研究があり、日本でも研究が進むことを願います。
尚、海外での研究時に使われた亜鉛は1日辺り22mg~30mgなっています。
ご参考まで。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。