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大腸がんの発症とセレン欠乏の関連

大腸がんの発症とセレン欠乏の関連

セレン(正式にはセレニウム)と言うミネラルについて、よく知っている方はそれ程多くないと思います。

それもその筈、最近までは体に悪いもの「毒物」と言われていました。

亜鉛も古くは、体に悪い物「毒物」として認識されていましたが、1960年初めに人の成長や免疫機能になくてはならないものとして学者が報告したことから、一挙に研究が進み、多くの機能に関係する大事なミネラルであることが分かってきました。

味覚の異常に亜鉛が関係している事は多くの皆さんが既にご存知です。

ところで、セレンについては不足すると心臓病(狭心症や心筋梗塞)を引き起こすことが分かっています。

中国東北部の克山県(ケシャンケン)に原因不明の心臓疾患が多発し、克山(ケシャン)病と名付けられました。

土地に含まれるセレンの栄養分が極端に欠乏していたために起きたことが分かりました。

セレンを使用したところ、劇的に改善しました。それから、健康食品にセレンが使われ始めました。

2015年3月、がんの国際誌に「セレンが不足すると、大腸がん発症リスクが高くなる。特に女性においてその傾向がある。」と報告されました。

大腸がんの発症とセレン欠乏の関連1

日本人ではセレン不足は少ないと考えられてきましたが、大腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病、大腸がん)、肝臓病、腎臓病、糖尿病が多くなっていることから考えると、「隠れセレン不足」が疑われます。

4つの病気ではセレン、亜鉛欠乏になっており、症状を悪化させることが分かっています。

大腸がんの発症とセレン欠乏の関連2

女性の大腸がん発症リスクが高いのは男性に比べて代謝・免疫機能が弱いからと考えられます。

残念ながら現在、セレンの血液検査は保険内で測定できません。

先ず、セレンが豊富な食品、特に魚介類、大豆食品の摂取を心掛けましょう。

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